RAIDの区別

問題

応用情報技術者 平成23年特別 午前問13

RAID1~5の各構成は,何に基づいて区別されるか。

  • 構成する磁気ディスク装置のアクセス性能
  • コンピュータ本体とのインターフェイスの違い
  • データ及び冗長ビットの記録方法と記録位置との組合せ
  • 保証する信頼性のMTBF値

答え

データ及び冗長ビットの記録方法と記録位置との組合せ

解説

RAID

複数のディスクドライブを組み合わせて、補助記憶装置の耐障害性や性能を向上させる仕組みです。


RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks、または Redundant Arrays of Independent Disks、レイド[1]は、複数台のハードディスクを組み合わせることで仮想的な1台のハードディスクとして運用し冗長性を向上させる技術[2]ディスクアレイの代表的な実装形態で、主に信頼性・可用性の向上を目的として用いられるものである。バックアップと混同される場合もあるが、RAIDはあくまでも運用に対しての冗長性を確保するものでありバックアップとは異なる点に注意が必要。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

RIAD0

データを分割して複数台のハードディスクに同時に分散して読み書きすることで、高速化を行います。ストライピングとも呼ばれます。


RAID 0はデータを分割し、複数台のハードディスクに同時に分散して読み書きする。高速化が可能となる。ストライピングとも呼ぶ。冗長性がなく耐障害性もないが、実装要素(ハードウェアおよびソフトウェア)はRAIDのそれらを転用できるため、他のRAIDモードとともに実装しているコントローラが多い。冗長性を持たないことを明示する意味で、無を表現する数であるゼロが付される。最低2台のドライブが必要である。
1台のドライブが故障しただけでアレイ全体の故障となるため、その故障率は単体ドライブに比べ高い。例えば、単位時間あたりのドライブ故障率が1%の場合、2台でRAID 0を構成した場合のアレイの故障率は約2% (1-0.99*0.99=0.0199) と約2倍に上昇する。
単独のRAID 0では速度は向上するものの故障率が増加することから、後述のRAID 1や5と組み合わせて用いられることも多い。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

RIAD1

2台の磁気ディスクに同じ内容を書き込むミラーリング を行うことで、データを二重化します。


RAID 1は複数台のハードディスクに、同時に同じ内容を書き込む。これをミラーリングと呼ぶ。最もシンプルな方式であり、RAIDの弱点であるコントローラの故障にも対応しやすい。最低2台のドライブが必要である。
全てのディスクが同時に故障する可能性は低いため、システムの安定性は高い。
例えば、単位時間当たりのドライブの故障率を1%として2台でRAID 1を構成する場合、アレイの故障率は0.01% (0.01*0.01=0.0001) と1/100となる。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

RAID2

ビット単位でデータを分割し(ストライピング)、エラー訂正用のハミング符号で冗長化を図ります。実用性が無いため製品化されていません。

RAID3

ハミング符号ではなくパリティビットを用いることで、RAID2の演算コストを低減します。


RAID 3はRAID 2の誤り訂正符号を排他的論理和によるパリティに変更し、演算コストを低減したものである。
最低3ドライブで構成され、1台を誤り訂正符号に割り当て、残りの複数台にデータを記録する。
ビデオ編集機器においてはアクセスの殆どがシーケンシャルアクセスであることから、現在でもRAID 3が用いられている場合があるが、パソコンやサーバでRAID 3を用いるメリットは存在しない。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

RAID4

RAID3のパリティビットの書き込みをブロック単位でデータを分割し(ストライピング)、エラー訂正用のパリティで冗長化を図ります。


RAID 4はRAID 3のI/O単位をブロックに拡大し、I/O効率の改善を図ったものである。最低3台で構成される。以下の短所からRAID5へ移行され、RAID4は実質的に消滅している。
長所アクセス単位がブロックになっているため、RAID 3より高速なI/Oが望める。
短所パリティドライブは書き込み処理時に常時アクセスが行われるため負担が集中する。性能上のボトルネックとなるだけでなく、消耗が激しく寿命も低下する。(これに対する解がRAID5)


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

RAID5

パリティビットもデータと同様に分散して書き込むことで、RAID4の問題点を解決します。


RAID 5は水平パリティを使用して複数のハードディスクに誤り訂正符号データと共に分散させて記録することで、RAID 3、RAID 4のボトルネックを回避している。最低3ドライブが必要である。RAID1やRAID1+0に比べて使用効率に優れている。またRAID0のように複数のディスクに分散しているため読み出し性能が優れている。一方で書き込む場合にはパリティブロックを作成しなおすために、ディスクからの既存パリティ読み出しとパリティ演算が伴うが、I/Oプロセッサを搭載した高価格帯製品ではパリティを大容量キャッシュに保存しパリティ演算をI/Oプロセッサや専用演算機にて行う事で速度低下を回避している。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』