逆三角関数

数学において、逆三角関数(ぎゃくさんかくかんすう、: inverse trigonometric function、時折 cyclometric function[1])は(関数の定義域を適切に制限した)三角関数逆関数である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

三角関数は一対一関数ではない。

よって、三角関数の定義域を制限して一対一関数にすることで、逆関数を考える。

このようにして作られるため、逆三角関数は定義域・値域が制限された関数となり、特に三角関数と一緒に扱う場合は注意が必要になる。

例えば、

$$ \sin ( \arcsin x) = x \ は常に成り立つ $$

が、

$$ \arcsin ( \sin x ) = x \ は – \frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2} のときにのみ成り立つ $$

\(\arcsin x\)

$$ \sin x \ (- \frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2} )の逆関数 $$

$$ f(x) = \arcsin x $$

$$ 定義域 \ [-1, 1], 値域 \ [- \frac{\pi}{2}, \frac{\pi}{2}] $$

\(\arcsin x \)のグラフ

\(\arccos x\)

$$ \cos x \ ( 0 \leq x \leq \pi ) の逆関数$$

$$ f(x) = \arccos x $$

$$ 定義域 \ [-1, 1], 値域 \ [0, \pi] $$

\( \arccos x \)のグラフ

\(\arctan x \)

$$ \tan x \ ( – \frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2} ) の逆関数$$

$$ f(x) = \arctan x $$

$$ 定義域 \ (-\infty, \infty) 値域 \ (- \frac{\pi}{2}, \frac{\pi}{2})$$

\( \arctan x \)のグラフ