問題
応用情報技術者平成22年秋期 午前問19
ほとんどのプログラムの大きさがページサイズの半分以下のシステムにおいて,ページサイズを半分にしたときに予想されるものはどれか。ここで,このシステムは主記憶が不足しがちで,多重度やスループットなどはシステム性能の限界で運用しているものとする。
- ページサイズが小さくなるので,領域管理などのオーバヘッドが減少する。
- ページ内に余裕がなくなるので,ページ置換えによってシステム性能が低下する。
- ページ内の無駄な空き領域が減少するので,主記憶不足が緩和される。
- ページフォールトの回数が増加するので,システム性能が低下する。
答え
ページ内の無駄な空き領域が減少するので、主記憶不足が緩和される。
解説
ページング方式
ページング方式とは仮想記憶管理方法の一つで、プログラムやデータをページという固定長の区画に分割しメモリ領域に割り当ててます。 一般的には、ページサイズを半分にするとページサイズが小さくなるので,領域管理などのオーバヘッドは増加します。
問題では、ほとんどのプログラムの大きさがページサイズの半分以下のシステムであるため、 ページサイズを半分にしても、ページ置換えの発生はほとんど変わらないと考えられます。また、ページサイズを半分にすることでより多くのページが配置されることになるので、ページフォルトは減少し、システム性能は向上します。
ページング方式 (Paging) とは、コンピュータのオペレーティングシステムにおいて記憶装置をページと呼ばれる小さな単位に分割して割り当てを行うアルゴリズム群である。仮想記憶のベースとなる設計の一つ。
物理メモリ空間および論理メモリ空間を、基本的に一定サイズのページと呼ばれる単位に分割して管理を行う。論理メモリから物理メモリ空間への対応づけはページテーブルと呼ばれる構造体で実現され、この構造体はオペレーティングシステム (OS) によって管理される。物理メモリ空間に対応づけられていない論理メモリを参照した時にはページフォルトという例外によってOS側の例外処理ルーチンに制御が移行し、OS側の管理によって適宜対応したページを二次記憶等から読み込み、テーブルを更新してその参照した命令の実行に戻る。
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