問題
あるプログラム言語において,識別子(identifier)は,先頭が英字で始まり,それ以降に任意個の英数字が続く文字列である。これをBNFで定義したとき,a に入るものはどれか。
<digit>::=0|1|2|3|4|5|6|7|8|9
<letter>::=A|B|C|…|X|Y|Z|a|b|c|…|x|y|z
<identifier>::= a
- <letter>|<digit>|<identifier><letter>|<identifier><digit>
- <letter>|<digit>|<letter><identifier>|<identifier><digit>
- <letter>|<identifier><digit>
- <letter>|<identifier><digit>|<identifier><letter>
答え
<letter>|<identifier><digit>|<identifier><letter>
解説
バッカス・ナウア記法
バッカス・ナウア記法(英: Backus-Naur form)とは、文脈自由文法を定義するのに用いられるメタ言語のことで、一般にBNFやBN記法と略される。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
以下は簡潔にまとまっています。
以下は詳しい解説です。
この問題の場合、 <letter>|<digit>| で始まる2つは、「 先頭が英字で始まり 」と矛盾するので誤りです。
<identifier><digit>と<identifier><letter> は、どちらも識別子(identifier)として用いることができます。定義中に含まれる <identifier> に再帰的に <identifier> を代入していくことで、「 <letter> で始まり、 <letter> か <digit> が任意個続いた後に、 <letter> で終わる」または 「 <letter> で始まり、 <letter> か <digit> が任意個続いた後に、 <digit> で終わる」 ということを表現できます。
よって、 <letter>|<identifier><digit>|<identifier><letter>が正解です。