問題
応用情報技術者 平成22年春期 午前問9
プロセッサの実行効率を上げる,VLIWの説明はどれか。
- 依存関係のない複数の命令を,プログラムの中で出現順序とは異なる順序で実行する。
- 各命令フェッチ,デコード,実行,演算結果の出力などの各段階を並列に処理する。
- 同時に実行可能な複数の動作をまとめて一つの命令として,同時に実行する。
- 複数のパイプラインを用いて複数の命令を同時に実行させる。
答え
同時に実行可能な複数の動作をまとめて一つの命令として,同時に実行する。
解説
VLIW
同時に実行可能な複数の動作をまとめて一つの命令として,同時に実行する。 命令語を長く取り,一つの命令で複数の機能ユニットを同時に制御することによって高速化を図る方式である。
VLIW(英: Very Long Instruction Word、超長命令語)とは、プロセッサの命令セットアーキテクチャ(ISA)の一種類である。
VLIWプロセッサは、その実行ユニットが並列的に一度に実行できる、ロード・ストア・演算・分岐などの命令の複数個から成る、かなり長い命令語によってー単位の命令が構成されており、それをそのまま実行ユニットに投入する(各命令をatom、まとまったものをmoleculeなどと呼ぶこともある)。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アウト・オブ・オーダー実行
依存関係のない複数の命令を,プログラムの中で出現順序とは異なる順序で実行する。
アウト・オブ・オーダー実行(-じっこう、英: out-of-order execution)とは、高性能プロセッサにおいてクロックあたりの命令実行数(IPC値)を増やし性能を上げるための手法の1つで、機械語プログラム中の命令の並び順に依らず、データなどの依存関係から見て処理可能な命令について逐次開始・実行・完了させるものである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
命令パイプライン
各命令フェッチ,デコード,実行,演算結果の出力などの各段階を並列に処理する。
命令パイプライン(英: Instruction pipeline)は、コンピュータなどのデジタル電子機器で命令スループット(単位時間当たりに実行できる命令数)を向上させる設計技法の1つで、命令レベルの並列性を高める1技法。
命令パイプラインのあるプロセッサは、命令の処理を独立して実行できる工程(ステージ)に分割する。各工程は、前の工程の出力を自身の入力とし、自身の出力を次の工程の入力とするように相互接続されている。このような構成で各工程を並列化し、全体としての処理時間を大幅に削減する。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スーパースカラ
複数のパイプラインを用いて複数の命令を同時に実行させる。
スーパースカラー(superscalar,スーパースケーラ)とは、プロセッサのマイクロアーキテクチャにおける用語で、複数の命令を同時にフェッチし、複数の同種のあるいは異種の実行ユニットを並列に動作させ、プログラムの持つ命令レベルの並列性を利用して性能の向上を図るアーキテクチャである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』