n個の資産で構成されるポートフォリオの時点tでの価値V(t)は、ポートフォリオを構成する資産iの時点tでの単位当たりの価値Si(t)、所有量αiとすると、それぞれの資産価値αiSi(t)の総和になるので、以下のように表すことができます。
V(t)=n∑i=1αiSi(t)
リスクフリーの連続利子率を0.05、ある資産Zの価格が現在100円であるとして、ロング/ショートのポジションを取るとポートフォリオがどのように変化するか、具体的に考えてみます。
ロング
ロングとは資産の購入を意味します。
資産Zで50単位のロングポジションを取るとすると、つまり50単位購入することを意味するので、V(0)=0、つまり初期資産が0の場合は、購入資金を5000円借りて購入することになります。
その場合のポートフォリオの時点tの価値は以のようになります。
V(t)=50⋅Sz(t)–5000e0.05⋅t
1年後にポジションを全て解消する時、資産Zの価格が150円になっているとするとポートフォリオの価値は以下のようになります。
V(t)=50⋅150–5000e0.05⋅1=7500–5256≒2244
資産Zの価格が50円に値下がりしたとすると、ポートフォリオの価値は以下のようになります。
V(t)=50⋅50–5000e0.05⋅1=2500–5256≒−2726
当然ながら、ロングポジションを取ると、所有資産が値上がりすれば利益に、値下がりすれば損失になります。
ショート
ショートは資産の売却を意味します。
ある資産Zの価格が現在100円であるとします。
50単位のショートポジションを取るとすると、つまり50単位売却することを意味するので、V(0)=0、つまり初期資産が0の場合は、資産Zを50単位借りて売却することになります。
V(t)=−50⋅Sz(t)+5000e0.05⋅t
1年後にポジションを全て解消する時、資産Zの価格が150円になっているとするとポートフォリオの価値は以下のようになります。
V(t)=−50⋅150+5000e0.05⋅1=−7500+5256≒−2244
逆に、資産Zの価格が50円に値下がりしたとすると、ポートフォリオの価値は以下のようになります。
V(t)=–50⋅50+5000e0.05⋅1=−2500+5256≒2726
ロングとは逆に、ショートポジションは、値上がりすれば損失に、値下がりすれば利益になります。
ロング/ショートの組み合わせ
ロングとショートを組み合わせてみます。
A社の株が時点0で200円/株、B社の株が時点0で150円/株、リスクフリーの連続利子率5%、A社は過大評価されているとして100株ショート、B社は過小評価されているとして100株ロングしたとします。
A社のショートで現金は200⋅100=20000円増え、B社のロングで現金は150⋅100=15000円減るので、時点tでのポートフォリオの価値は以下のようになります。
V(t)=−100⋅SA(t)+100⋅SB(t)+5000⋅e0.05⋅t
t=1時点で、目論見通りA社の株が時点0で100円/株、B社の株が時点0で300円/株になったとします。
A社のショートのみを解消するとします。
A社の株を買い戻して返却するため100⋅100=10000円の現金が必要ですが、手持ちの現金が5000⋅e0.05⋅1=5256円しかないので、B社の株を16株売却して16⋅300=4800円手に入れます。
この場合、ポートフォリオの価値はt>1で以下のように変化します。
V(t)=84⋅SB(t)+56⋅e0.05⋅(t−1)