問題
応用情報技術者平成27年秋期 午前問17
デマンドページング方式による仮想記憶の利点はどれか。
- 実際にアクセスが行われたときにだけ主記憶にロードするので,無駄なページをロードしなくて済む。
- 主記憶に対する仮想記憶の容量比を大きくするほど,ページフォールトの発生頻度を低くできる。
- プロセスが必要とするページを前もって主記憶にロードするので,補助記憶へのアクセスによる遅れを避けることができる。
- ページフォールトの発生頻度が極端に高くなっても,必要な場合にしかページを読み込まないのでスラッシング状態を回避できる。
回答
実際にアクセスが行われたときにだけ主記憶にロードするので,無駄なページをロードしなくて済む。
解説
ページング方式
ページング方式 (Paging) とは、コンピュータのオペレーティングシステムにおいて記憶装置をページと呼ばれる小さな単位に分割して割り当てを行うアルゴリズム群である。仮想記憶のベースとなる設計の一つ。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
デマンドページング方式
ページング方式のアルゴリズムの一つで、実際にアクセスが行われたときにだけ補助記憶装置から主記憶にロードするので、無駄なページをロードしなくて済みますが、逆に、補助記憶へのアクセスによる遅れが生じます。
アクセスしようとしたときに物理メモリをページに割り当てる方式をデマンドページング (Demand Paging) と呼ぶ。換言すれば、ページフォールトが発生したときに物理メモリを割り当てる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ページフォルト
一般的に、主記憶に対する仮想記憶の容量比を大きくするほど,ページフォールトの発生頻度は増えます。
ページフォールト (page fault) とは、プログラムが物理メモリがマップされていない仮想アドレス空間上のページにアクセスしたときにハードウェアが発生する割り込み(または例外)である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スラッシング
ページフォールトの発生頻度が極端に高くなることは ページの読み込みが増えることを意味するので、スラッシング状態に陥ります。
スラッシング (英: Thrashing) とは、仮想記憶環境下において、物理メモリが不足気味で、かつ動作しているプロセスのアクセスパターンのために、ページアウトしたデータをすぐにページインするというようなことを頻繁に繰返す必要が発生していて、仮想記憶を管理しているシステム(一般にはオペレーティングシステム)のそのような動作の結果、システムの動作が極端に遅くなっている、というような状態のことである。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』