先渡し契約とは、将来の決められた時点で、決められた価格で、物を売買する契約です。
In finance, a futures contract (more colloquially, futures) is a standardized legal agreement to buy or sell something at a predetermined price at a specified time in the future, between parties not known to each other.
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時点\(t\)での原資産の価格を\(S(t)\)、\(T\)を清算日、\(r\)をリスクフリーレート、\(K_T\)を先渡し価格、\(V(t)\)を先渡し契約のロングポジションの価値とします。
清算日に、ロング側はショート側に\(K_T\)を支払い\(S(T)\)を受け取るので、ロングポジションの価値は以下のようになります。
$$ V(T) = S(T) – K_T \tag{1}$$
逆に、ショート側は\(S(T)\)を渡し\(K_T\)を受け取るので、ショートポジションの価値は以下のようになります。
$$ K_T – S(T) = -V(T) $$
先渡し契約のロングポジションの複製ポートフォリオの価値\(\pi(t)\)を考えます。
\((1)\)を見ると、\(S(T)\)は原資産の所持と考えられるので時点\(t\)では\(S(t)\)、\(K_T\)は時点\(T\)での支払いと考えられるので\(t=0\)の時点で\(e^{-rT}K_T\)となる負債と考えることができます。
$$ \begin{align} \pi(t) &= S(t) – e^{rt} \cdot e^{-rT}K_T \\ &= S(t) – e^{-r(T-t)}K_T \end{align} $$
ここで、\(t=T\)の時\(\pi(T)\)は以下のように\(V(T)\)と等しくなります。
$$ \pi(T) = S(T) – e^0 K_T = S(T) – K_T = V(T) $$
よって、一物一価の原則より、\(t \lt T\)において、\(\pi(t)\)は先渡し契約のロングポジションの複製ポートフォリオの価値となります。
つまり、
$$ V(t) = S(t) – e^{-r(T-t)}K_T $$
また、ロングとショートは公正な取引であればゼロサムなので、\(V(0)=0\)となります。
$$ S(0) – e^{-rT}K_T = 0 $$
つまり、
$$ K_T = e^{rT}S(0)$$
つまり、先渡し契約は以下のようにまとめることができます。
ロングポジションの価値
$$ V(t) = S(t) – e^{-r(T-t)}K_T $$
ショートポジションの価値
$$ -V(t) = e^{-r(T-t)}K_T – S(t) $$
適正な先渡し価格
$$ K_T = e^{rT}S(0)$$