微分と変化量

関数 \(y = f(x)\)を考えた時、その導関数 \( \frac{dy}{dx}\)は、\(x\)に関する\(y\) の変化量を表します。

速度

速度(そくど、: velocity)は、単位時間当たりの物体位置の変化量である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

速度とは、時間に関する位置の変化量です。

1次元で考える平均速度\( \bar {v}\)は、座標(\s\)の変化量\(\Delta s\)、時刻\(t\)の変化量\(\Delta t\)を用いて以下のように定義されます。

$$ \bar {v} = \frac { \Delta s }{ \Delta t } $$

平均速度の \(\Delta t\) を十分小さくし 0 に近づけていくと、各時点における速度となり、時刻 \(t \)における瞬間速度\(v\)が定義されます。

$$ v =\displaystyle \lim_{ \Delta t \to 0} \frac { \Delta s }{ \Delta t } $$

瞬間速度\(v\)は、 座標\(s\) と時刻\(t\)が\(s = f(t)\)という関数になるとすると、この関数の導関数になります。

$$ v = \lim_{ \Delta t \to 0} \frac { \Delta s }{ \Delta t } = \lim_{ \Delta t \to 0} \frac { f(t+ \Delta t )-f(t) }{ \Delta t } $$

$$ v= \frac{ds}{dt} = f'(t) $$

自由落下

490mの崖から物体を落とす実験の結果、座標\(s\) と時刻\(t\) において以下のような関係がありました。

$$ s = 4.9t^2 $$

\(t=10\)で\(s=490\)となるので、\(0 \leq t \leq 10\)です。

速度を考えます。

$$ v = \frac{ds}{dt} = 9.8 t $$

時間に関する速度の変化量として、速度をさらに微分します。

$$ g = \frac{d^2s}{dt^2} = \frac{dv}{dt} = 9.8 $$

加速度として、重力加速度\(g = 9.8 m/s^2\)が出てきます。

鉛直上方投射

初速度\(98 m/s\)で鉛直上方投射を行う実験の結果、座標\(s\) と時刻\(t\) において以下のような関係がありました。

$$ s = 98t – 4.9 t^2 $$

\(s = 4.9t(20-t)\)なので、\(0 \leq t \leq 20\)です。

速度\(v\)を求めます。

$$ v = \frac {ds}{dt} = 98 – 9.8 t $$

プールへの注水

縦\(25m\)横\(12m\)深さ\(1.5m\)のプール、つまり容量\(450m^3\)のプールに\(10 m^3/m\)で水を注ぎます。

プールに注がれた水の量\(V\)と時間\(t\)との関係は以下のようになります。

$$ \frac {dV}{dt} = 10 $$

時間に関する水の増加量です。

限界費用

経済学において、限界費用(げんかいひよう、: marginal cost)とは、生産量を小さく一単位だけ増加させたとき、総費用がどれだけ増加するかを考えたときの、その増加分を指す。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

生産量を\(q\)総費用を\(K\)とすると、一単位分だけ生産を増やした時に発生する費用(限界費用)は以下のようになります。

$$ \frac {dK}{dq}$$

円の面積と円周

円の面積\(A\)は、半径\(r\)を使い以下のように表すことができます。

$$ A = \pi r^2 $$

微分します。

$$ \frac {dA}{dr} = 2 \pi r $$

半径に関する円の面積の増加量は円周になります。