キャリーコストが0の時、先物価格と原資産のスポット価格は一致します。
$$ S(t) = K_T(t) \tag{1}$$
この関係を使い、原資産と反対のポジションを先物で持つことで、原資産のリスクヘッジを行います。
\(t\)でのスポット価格\(S(t)\)の原資産を\(N\)単位、期限\(T\)でロングするとします。
この原資産の取引単位を\(U\)とすると、リスクヘッジを行うために必要な先物の契約数\(J\)は、以下の式で表されます。
$$ J = \frac{N}{U} $$
また、原資産とその反対ポジションのポートフォリオの時点\(t\)での価値\(W(t)\)は、以下のように表されます。
$$ W(t) = NS(t) – JU K_T(t) $$
つまり、
$$ \begin{align} \Delta W(t) &= N \Delta S(t) – JU \Delta K_T(t) \\ &= N \Delta S(t) – N \Delta K_T(t) \end{align}$$
ここで\((1)\)より、
$$ \Delta W(t) = N \Delta S(t) – N \Delta S(t) = 0 $$
となり、先物で反対のポジションを取ることで、完璧なリスクヘッジを行うことができています。